2010年5月15日土曜日

おすそわけ 第17回「川」

ふかくてはやい


イマイさん、こんばんは。
うさぎの鳴き声、わたしもたぶん聞いたことないと思います。
鳴かないまま仲間もいないところで、というくだりは、とても物悲しくなりました。

昨日、恋人の実家の犬が亡くなりました。
私はとうとう一度も「彼」に会えなかったけれど、きっと恋人は13年という長い年月の間、彼の声をたくさん聴いて会話をしたのでしょう。
わたしは動物を飼ったことがないけれど、声というのは人と人だけではないんですね。



さて今回の「川」ですが、川は私にとって身近なものです。

というのも、実家の町には割と有名な(?)川が流れていて、私の実家も川からそんなに離れていません。
だから夏の台風で大雨が降った次の日は、川の水が増えて音がよく聞こえたし、
小学校のときの清掃活動はよく川で行われました。
春から夏にかけては遊びに来る人もたくさんいたので、
近くの橋を通るときは川の様子を見ていました(水位とか、人がどのくらい来ているかとか)。

大学に入るときに上京してから、川をあんまり見なくなりました。
もちろん川はたくさん流れていると思いますが、近くにない街に住んでいるからかな。
だから大学に入ってから、川がないことに気づいたときは、ちょっと寂しかった気がします。
実家にいたときも、子供のころに比べて、そんなに頻繁に行っていたわけではないけれど。


川を見ていると落ち着きます。
浜辺で海を見ているみたいに行って帰ってくるわけではなく、ただひたすらに流れていく。
でも、見てるだけでいいかなあと思います。
小さいころ流されかけた記憶があるからです。
私の実家の川の話ですが、見た目は穏やかに見えても深いところはとても深くて、流れは速いです。大人だとしても、あっという間に足をとられてしまいます。
入るにしても、足だけ少し入れて涼んでいるくらいがちょうどいいのでしょうね。

おすそわけのことを考えていて、人の気持ちもそうだなとちょっと思いました。
無防備に、あるいは無造作に人の内面にずかずか入り込んでいくと、飲み込まれたり流されたりしますよね。
わたしも、溺れたことも、溺れさせたことも、一度ずつくらいはあるかもしれません。
きっと、深いところはとても深くて、流れも速いのでしょう。



助かってよかった だけどあのときの鼓動の速さでいまだに酔える(藤野唯)





いろいろなことが重なってしまったのですこし遅れてしまいました。ごめんなさい。
次回のお題は「体温」です。
更新は約2週間後、イマイさんのブログで。

2010年5月9日日曜日

025:環(藤野唯)

環状線沿いを並んで歩きつつ結婚したあとのことを思った

2010年5月5日水曜日

Unknown

よこしまな気持ちも全部打ち明けよう ひとり相撲はもう終えたんだ

2010年5月4日火曜日

023:魂(藤野唯)

やわらかい手のひら ほかの誰かには触らせたくないきみの魂

022:カレンダー(藤野唯)

カレンダーに記す小さなめじるしの周期について話す昼寝前

2010年5月1日土曜日

おすそわけ 第16回のおしらせ

イマイさんのブログ、ゆびおり短歌でおすそわけ第16回「声」が更新されています。

イマイさんは誰の声について書くのかな、と思っていましたが、
少し意外なお話でした。

なんだかすこしせつなくなりました。

ぜひご覧になってくださいね。