2008年12月7日日曜日

それは恋と呼べたのかはわからない。
実際、友達や知り合いに話すと、そういう疑問が彼らに浮かんでくるのがわかった。
だけど捨てられなかった。
ずっと、ぼろぼろになるまで。
大学には私の部屋の方が近かったので、彼はよく泊まりに来た。
夜遅くまで研究をして帰ってきて、朝は私より早く部屋を出て行った。
彼は、私のことをあまり好きではなかった。
だから、付き合っていた彼女の話や、好きだった人(今でも好きだと思う人)の話をよく聞いた。
そんな私たちがどうして形を成していたのかは不思議だけれど、
嫌われないようにいい子でいるしかできなかった。
そしてそうしているうちに、それは私にとって「普通」になった。
キスもしたし抱き合いもしたけれど、
そういうことをしていながら、そういう話をする2人になっていた。

それは恋と呼べたのかはわからない。
彼を恋人と呼べたのかはわからない。
寂しくて仕方なかった私たちは、ひとりでいられなかったから一緒にいて、
ただそれだけだったような気もする。
だけどそれを手離せなかったのは、
もう取り繕えないほどぼろぼろになるまで捨てられなかったのは、
やっぱり私が恋をしていたからだと思う。
そうでないとつじつまが合わない。

彼に別れを告げたのは結局疲れきった私のほうで、
彼からの「そうしよう」という返事を聞いたのはサークルの飲み会の日だった。
2次会のカラオケの部屋を出て私は泣いた。
そうして彼は部屋に来なくなった。
キスをすることも、抱き合うことも、
「大好きな元彼女」の話を聞くことも、もうなくなった。

この花は粉々の灰にしてしまおう あなたのそばにはもういられない

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